ピルの服用により考えられる副作用

現在ポピュラーに用いられている避妊用ピルというのは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンとよばれる、女性にとって大切なふたつのホルモンのはたらきをする物質を、ごくわずかな量だけ、一定の比率で組み合わせて配合したものとなっています。ピルの経口摂取により、こうした女性ホルモンが血液中に一定の濃度で保たれることによって、排卵が抑制されたり、子宮内膜が厚くならないようになったりして、結果として避妊という目的を果たすことができるようになるのです。
しかし、こうしたピルをはじめて飲んでからおおむね数日、長い人では数週間にわたって、さまざまな副作用に悩まされるというケースもみられます。これは体内のホルモンの濃度が急に増えてしまったため、体がバランスを崩したことによって起きる現象で、それほど珍しいものではありません。
よくみられる副作用としては、妊娠したときのつわりにも似た吐き気、嘔吐といったものがあり、そのほかには頭痛、下腹部痛、胸の痛みなどが知られており、ときに不正出血をともなう場合もあります。こうした副作用は、あくまでも体がなれるまでの一時的な変化ですので、基本的にはそのまま飲み続けることによって解消される場合がほとんどです。銘柄によっては黄体ホルモンと卵胞ホルモンの配合比を変えているものもありますので、副作用がひどい場合には、違う銘柄のピルに取り替えることによって、こうした症状が改善されることがあります。
ただし、まれなケースですが、肺血栓症、心筋梗塞、脳梗塞などの重大な副作用が生じる可能性もないわけではありませんので、突然呼吸が苦しくなった、手足がしびれて動かなくなった、顔面蒼白になったなどの前兆があった場合は、すみやかに病院を受診する必要があります。